2022/05/11 17:38

1.美容液とは?

 

美容液は基礎化粧品(スキンケア商品)のアイテムのひとつで、保湿成分や美容成分などの有用成分が濃縮されて配合された化粧品のことです。美容液には肌を保湿する役割のほか、美白やエイジングケアなどにプラスアルファの美容効果をもたらすという役割があります。

 

(1)基礎化粧品の種類と役割

基礎化粧品には、主に化粧水、美容液、乳液、クリームなどがあり、それらの大きな役割は「肌の保湿」です。潤いのある健やかな肌には適度な水分量が必要です。

保湿のためには、①肌に水分を与える、②肌の水分を保つ、③肌の水分を逃がさない、という3つのステップが必要になります。この3つのステップを、基礎化粧品の各アイテムで役割分担しています。

 

①肌に水分を与える…化粧水

②肌の水分を保つ…美容液

③肌の水分を逃がさない…乳液・クリーム

 

このように、基礎化粧品の各アイテムにはそれぞれの役割分担があります。そのため、一般的に化粧水はさらっとしていて水っぽく肌に浸透しやすくなっています。またそれに比較して、乳液やクリームは、水分は少なめになり、逆に油分が多くなっています。美容液はその中間的な感じです。

それは、それぞれの役割の違いから来ているものといえます。肌の潤いを保つために、化粧水で肌に水分を与え(浸透させ)、美容液でその水分を保ち、最後は乳液やクリームで適度な油分を加えながら、その水分を逃がさないように閉じ込める、という感じです。

 

(2)美容液と化粧水の違い

 

化粧水と美容液ってどう違うの?化粧水があれば美容液は要らないんじゃない?ということを耳にします。化粧水と美容液は保湿という目的では共通しているので似ている部分もあります。

主に肌に水分を与えるのが化粧水です。肌に潤いを与え、毛穴を引き締めることで、トラブルの原因となる乾燥から肌を守ります。化粧水は、一般的に肌に浸透しやすいようにさらさらとした水のようなものになっています。そのため、化粧水には、浸透しやすいが蒸発もしやすいという性質があります。

そこで、美容液で保湿力を高め、角質層を整えます。さらに、健やかな肌を保つために、有効な成分を角質層まで届けるという役割も担っているのが美容液です。紫外線で受ける肌のダメージもしっかりとケアします。

 

2.美容液の種類

 

 前述しましたように、美容液には、肌の水分を保つ保湿という基本的な役割のほかにもう1つ重要な役割があります。それは、必要な美容成分を補い、肌を整える、あるいは肌のダメージをケアするという役割です。

肌荒れ、シミ、そばかす、ニキビ、しわ、たるみ、くすみなど肌の悩みは人それぞれです。美容液には、美肌づくりのために有用な成分が配合され、そのような悩みをもつ肌に働きかけます。

美容液には主に、①保湿美容液、②美白美容液、③エイジングケア美容液の3種類があります。

 

①保湿美容液

乾燥肌のかたや、化粧水だけでは保湿が足りない方向けに保湿に特化した美容液です。

肌の乾燥はしわや肌トラブルの原因になります。潤いのある肌、すべすべした肌などのきれいな肌は、一定以上の水分量を含んでいる肌です。元々の乾燥肌というかただけでなく、なんらかのトラブルがあると、この水分量が減少し、かさかさの荒れた肌になってしまいます。

そのような時には保湿のスキンケアが重要です。保湿美容液を化粧水の後につけると保湿効果が高まります。

 

②美白美容液

シミのないきれいな肌をめざし、日焼けによるシミ、そばかすなどを防ぐための美容液です。美白といっても元の肌の色を白くするわけではなく、紫外線などの刺激によるメラニンの生成を抑えて、シミやそばかすができるのを防ぐことが美白美容液の役割です。

なお、美白美容液には医薬部外品としての販売が義務付けられています。

 

③エイジングケア美容液

 肌の老化は紫外線などによるものと加齢によるものとがあります。10代、20代の頃は大した手入れをしていなくてもハリがあってつやつやしていた肌が、年齢を重ねるごとにしわ、たるみ、くすみなどが出てきて、鏡を見るたびにため息をつくなどという経験のあるかたも多いと思います。加齢による肌の老化は20代半ば頃から始まると言われています。

 エイジングケアとは加齢による肌の悩みに注目し、肌に潤いやハリを与え、年齢に応じたスキンケアをすることです。

 

美容液は、その目的に応じていろいろな成分が濃縮配合され、美肌づくりの役割を果たしています。各社各商品それぞれの特徴や配合成分などの違いもあり、価格もさまざまですが、美肌づくりにおける基礎化粧品(スキンケア商品)として重要なアイテムといえます。